仕事・学び

会社員を辞めて独立を決意

 お陰様で会社員としてのキャリアは積めました。しかし同時に40歳を目前にして「このまま普通の会社員生活を続けていいのだろうか?」と満足できない自分もいたのです。

 

「何かしたい。普通の生活で人生を終わらせたくない」

 

そう強く思った私は、会社を退職し独立。会社を辞めることで収入が減るリスクはありましたが全ては自分次第。期待感でワクワクしていたのを覚えています。

 

1990年代はまだフルタイムで働く主婦は少なく、働くママへの国の支援も今のように手厚くありません。何をするにも会社を休んで子どもの行事に参加していました。

 

そこで、ママの不便さを地域にいる他のママに行ってもらう代行業を立ち上げ、立ち上げからの数年間は私も身を粉にして働きました。しかし時間や労力を使って働いても売上は一向に上がりません。会社員時代に数億のお金を扱っていた経験と代行業の売上とでは差が酷かったのです。

 

次第に「どうしたら売り上げが上がるか」ばかりを考えるように……。そんな時に出会ったのが機械設計エンジニアの派遣ビジネスでした。これはまたとないチャンスです。私は全く無知の世界だったにもかかわらず飛びつきました。

 

その後売上は順調に推移していましたが問題が発生。私に業界の知識が無かったことでビジネスパートナーが会社を牛耳るようになり、パワーバランスが崩れてしまいました。またもや人間関係で悩む弱い自分。何とか状況を変えたいと思っていたところで出会ったのがアチーブメント株式会社が提供するセミナーでした。


アチーブメントでの学び

2005年に学び始めてから現在まで18年間学び続けています。アチーブメントとの出会いによって私は自分を変えることができました。成功哲学を提唱するナポレオンヒルの言葉「思考は現実化する」にあるように、思考の力についてアチーブメントのセミナーで学び続け、行動に落とし込み、今の私があります。

 

アチーブメントセミナーの基礎理論である「選択理論心理学」との出会いも私の人生を大きく変えてくれました。

 

私は両親から我慢を教えられて育ちました。その結果、いつどんな時も我慢を選んでしまいます。我慢をしながら涙でいっぱいになったこともありました。しかし選択理論心理学では「自分の遺伝子に組み込まれた5つの基本的欲求(生存の欲求、愛・所属の欲求、力の欲求、自由の欲求、楽しみの欲求)を満たすことが幸福の定義」としています。

 

この考えは、我慢を教えられてきた私に大きな影響を与えました。私は私らしく楽しく生きていい。この学びをもっと前から知っていたら、きっと姑との関係も悩まずに済んだでしょう。


コンプレックスを克服するために54歳で大学へ進学

「機械設計エンジニアの派遣会社を営んでいるのに業界の知識がない」これは私の長年のコンプレックスでした。

 

そこで思い切って、54歳の時に東京電機大学工学部二部への進学を決意。社会人コースだったため簡単な基礎知識と面接で合格でき嬉しく思いました。しかしここからが試練の始まりでした。簡単だったのは入学するまで。授業や単位などは他の大学生と全く同じだったのです。

 

毎朝5時に起床し会社に出勤。17時には退社し大学に向かう。授業が22時に終わり、帰宅するのは23時過ぎ。それから家事を済ませ、就寝するのは25時。学んでも学んでも理解できず、何度も必須科目を落としてしまい、このままでは4年で卒業はできないと思うほどでした。

   

しかし、経営者であること、4年以上の期間は使えないこと、社員が応援してくれていることなど、頑張る理由が明確にあったため諦める選択肢はありませんでした。

 

死に物狂いで頑張った4年間。本当に頑張りました。

 

この間もバイオリズムを崩し帯状疱疹が何度も出てしまいましたが、4年間で卒業できた経験から得られたのは卒業証書だけではありません。目標達成には強い「思考の力」が必須であること。自分の能力に蓋をしているのは自分であること。私には無限の可能性があることを知りました。

 

そして私は63歳で長年経営した会社を息子に事業承継し、新しく会社を立ち上げることにしました。多くの人は63歳からは余生を考えると思いますが、私にそのような考えは全くありませんでした。